2014年03月10日

BMPCC導入1ヶ月の編集後記:チラ裏エントリー

さて、BMPCC購入からそろそろ1か月が経とうとしている。

作例はこちら

bmpcc sequence grading from soyoharu on Vimeo.



bmpcc cafe daylight from soyoharu on Vimeo.



bmpcc sample: park daylight from soyoharu on Vimeo.




忙しいのと寒いので、なかなか持ち出せていないのだが、その中でもしばらく撮ってみて思った感想。
特にGH2との対比でみていこうと思う。

*色
これは正直同じ土俵に上げることができない。
GH2の絵はあらかじめ「仕上げられた」絵である。
これに対し、BMPCCはLOGガンマの状態からいかようにもいじることができるからだ。
その中でも、Blackmagic一押し設定というのがまぁBlackmagicのRec709なのだろう。
風景に関してはこれはとてもいい味を出している。
人肌に関しては、もうちょっとサンプルを見てみないとなんとも言えないけど、ちょっと彩度が高すぎてべたっとした感じ?
ただし、これはLOGに対する無限に近い味付けの提示の一つなので、これがだめなら別のLUTもあるよ、なんならあなたの好きなように自分で調整して、っていう懐の広さがある。
こんな例がわかりやすいだろうか。
私はもともとFUJI、CANONやオリンパスやペンタックスの撮ってだしの色は好きだが、パナソニックやニコンやSONYはなんとなく好きではない。
これがRAW撮影だとどのカメラを使っても結局自分の好きなように調整できるようになるのと同じこと。
GH2はあくまで「撮ってだし」前提のカメラなのである。
これに対しグレーディングを加えることも可能だが、そこには無理がある。
しっかり味のついた酸辣湯からあっさりしたポトフを作るのと、基本の出汁だけからポトフを作るのでは、どちらが作りやすいか、その違いだ。
BMPCCは「出汁」のカメラだ。

ポスト工程でスライダーを動かす時の調整幅は体感的にはこんな感じ。
 GH2:0,2,4,6,8,10
 Prores422HQ:0,1,2,3,4,5,…,10
 RAW:0, 0.5, 1, 1.5, 2, 2.5,…,10
このクリック感に関しては、以前も何回か紹介したこちらのリンク先が詳しい。
http://blogs.adobe.com/VideoRoad/2010/06/understanding_color_processing.html
あくまでも上記は私の体感ってことで。

まず、GH2とBMPCCの2つ(Prores、RAW)大きな違いはやはりコントラスト。
GH2はどれだけがんばってもやはり最初から大きなコントラストがついてしまう場面がある。(逆光時、暗所等)
これをポストでコントラストを弱めても出てくる色情報にはどこか無理がある。
逆にBMPCCは高コントラスト条件でもかなり自然な色出しが可能。

次に、BMPCCのProresとRAWの違い。
こちらはさすがに違いは微々たるもの。ただ、やはりRAWの方が余裕を感じる。
っていう言い方だと、あまりに抽象的なので、もうちょっと具体例をば。
同じ場面をほぼ同じ露出で撮ったサンプルがある。
これに対し、どちらもlogガンマから出発して全く同じ色の調整を加えたときに、Proresの方がコントラストMAX感に到達するのが早いっていう感じ。
ただパッと見は本当に微妙な差なので、ファイルサイズを考えてもProresはかなりお得な選択だといえるだろう。

実際のビデオサンプル。時間がなかったのでタイトリングをはぶいているが、同じ場面がジャンプカットで2回続く。それぞれ前半がProres422HQ、後半がRAWだ。

bmpcc comparing prores and raw from soyoharu on Vimeo.



*ノイズ感
GH2のようなfixd patern noiseではなく、グラデーションでさらさらの砂をまいたような好ましいノイズだが、やはりオリジナルから明度を引き上げたりすると、グレーっぽいくすみにつながってくるので、NRは必要だと感じる。

*モアレ
Proresでより気になる。RAWではそんなになんだけど。
GH2では見られなかった斜めの繊細な線の描写の不自然さがある。

*解像感
イメージ的には、GH2からシャープ処理を全てとっぱらったような素直な自然な線の描写。
ピントさえあっていれば、ポストでシャープ処理をすることで十分GH2程度の解像感は得られる。
ただし、このピント合わせに若干問題が。
とりあえずリグなしでピーキング表示のみを頼りに合わせてみているのだが、近接撮影では大丈夫でも、望遠が厳しい。
リグなしだとアダプタシュー経由で外部モニターを積むのがためらわれるほど小型で華奢なボディなので、あのごっついsmall HD 6を積んでもいいものか思案中。
small HD 4あたりがベストマッチなのかもしれない。

*撮り易さ
これは、まじで難しい。まず操作性が通常のビデオ、DSLRとだいぶ違う。
画面表示をLOGでなくVideoにしているのだが、コントラストが低すぎて露出の合わせ方が難しい。
白飛びさせない程度に明るく、というのがセオリーだろうが、こういう絵のときはこれくらいの露出で、という勘どころを見つけるひつようがあるだろう。
慣れだろうな。

映画【撮影方法】

まず、可変NDは必須。これがないと辛いだろう。

1.SSを固定する(23.976fps→180度)
2.ベースISO感度を決めてしまう。(これは経験が必要だが、このくらいの明るさならだいたいこのくらいのISOで、というのはどのカメラでも共通)
→ここまでが下準備。一連の撮影で上記を一旦決めたら、後は触る余裕は、正直ワンマン撮影では、無い。
3.F値を決める
絞りリングが使えないAFレンズの場合:
A:F値解放で撮りたい可変NDを一番暗くした状態でIRISボタンを押す→F値が解放で設定されたのを画面下で確認して、あとは可変NDを回して画面上で見た目を調整
B:絞って撮りたい:可変NDを適当に明るくしてIRISボタンを押す→画面下にF値が表示されるのを確認して、ちょうどいいF値になるまでこれを繰り返す。
※ということで、たぶんここは圧倒的に絞りリングがあるレンズが使いやすいかと思います。
4.ピントを合わせる。
FOCUSボタンを2度押しすると、緑色のピーキング表示になる。
※AFが使えるレンズなら、FOCUSボタンを押すと中央一点のみだけど一応AFが効く。遅いけど。

ということで、これだけの手順を踏むので、1カット撮るまでにだいぶ時間がかかる。
あたふたしてる間に手振れも発生する、等、これは絶対にマニュアル撮影初心者に優しいカメラではない。


【総括】
なんだかんだいって、結局BMPCCの吐き出す絵にはメロメロハートたち(複数ハート)(って、結局それかよ!)
コントラストMAXではなく余裕がある感じがいい。
その場の空気感みたいなものを捉える力が高いカメラだなって思う。
これがダイナミックレンジもしくは色深度10bitってやつの効能なのかなぁ。
目で見たニュアンスを伝えたくて撮ってはみたけれど、実際PCに取り込んでみると、結局伝えたいことが表現できていなくて捨ててしまうカットが、BMPCCだと格段に減る気がする。
(ただし、ピント、手振れ等の操作性の悪さから捨てカットにせざるを得ないものもまた多いのは事実だけど)

後は、ポストプロセスで色をいじることを前提として撮ったときに、どんな雰囲気を伝えたいか?というテーマを明確に持っていないといけないなというのは感じる。なんせ、出汁だから。
このことについては、また別のエントリーにて。
posted by そよはっは at 22:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

10bit4:2:2の素材を編集してVimeoに投稿する方法(win) その2

さて、HQX-AVI(ALL-I、10bit4:2:2)をMOVコンテナにおさめてVimeoに投稿する方法。

結論から言うと、再エンコなしっていう表現はちょっとおかしい。
ffmpegで、-vcodec copy を選ぶとエラーは出ないのだけれど、コンテナ変換だけにしては処理に時間がかかっている。何よりファイルサイズがかなり肥大化する。
イメージ的には、Quicktime形式の無圧縮にデコードしたものをMOVコンテナにおさめてる?

http://ja.wikipedia.org/wiki/FFmpeg
上記に、-vcodec copyについて
"# 変換後のフォーマットによっては、そのフォーマットの仕様の制限やFFmpegが未対応であることなどにより変換前のコーデックが入れられないことがある。"
との記述もあるが、この現象はよくわからない。

ということで、ここはおとなしく、ffmpegを使って、HQX-AVIからファイルサイズの合理的なProres422に変換する方法を載せておく。

【用意するもの】

1.Glass Valley HQXコーデックの導入
http://pro.grassvalley.jp/download/gv_codec_option.htm

2. BMPCCの撮影素材

3.Davinci Resolve (liteも可)あるいは10bit以上でグレーディングできるソフト

4.10Bit以上で出力することができるNLEソフト(AE、Premiere等)
http://blogs.adobe.com/VideoRoad/2010/06/understanding_color_processing.html
上記はとてもわかりやすい色深度に関する説明を載せてくれている。

5.Avisynthの導入
http://www.avisynth.info/?FrontPage

6.ffmpegの導入
→ここではAnotherGUIを使う。
http://www.stuudio.ee/anothergui/

【手順】

1.BMPCCで撮影

2.Davinci Resolveでグレーディング→Quicktime 無圧縮 10bで書き出し

3.Premiere CS6でカット編集を終え、HQXコーデックのAVIで書き出し

[Point]
premiere max bit-01.JPG
シーケンス設定は、レンダリングする直前に上記の状態にしておく。

premiere max bit-02.JPG
書き出し設定は、上記のとおりAVI、コーデックはHQX(コーデック設定は最高画質にしている)、各種チェックを入れる。

→ただし、こんな記事も見つけた。
結局Premiereの場合、「最大深度」のみチェックを入れたらよい?
http://wolfcrow.com/blog/how-to-handle-bit-depth-in-adobe-premiere-pro-after-effects-and-speedgrade/
4.以下のavsスクリプトを書く。

AVISource("D:\edit\bmpcc park daylight.avi")
#""の中身はHQX-AVIのファイルアドレスに読み替えて。

5.AnotherGUIを起動し、PresetのBOXをダブルクリックして、FCPの4種類の中から選ぶ。上から順にProxy、LT、HQ、HQ高品質と考えていいみたい。
anothergui-01.JPG

6.「Add Source(s)」で一つまたは複数のファイルを選び、リストに表示させる。アウトプット先を指定する場合は、このリストで選択した状態で「Change Output Path」を押すと変更できる。
「GO」で変換が開始される。

→Prores422のMOVの出来上がり。

後はこれをVIMEOにアップロードすればよい。
posted by そよはっは at 22:14| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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