
*何回でもパッチを当てることができ、かつパナ公式バージョン(現在ネット上で配布されている最新はv.1.32)に戻せる。
*NTSC→PAL、PAL→NTSCの変更
*録画30分以内の制限を外す(PAL機のみ)
*他社製バッテリーの使用可
*AVCHDのビットレートの向上

*Native 24p/25p ←最近iフレームが"pulse"脈打つという意見も。後は概ね好評。カメラ再生も可能。
*MotionJPEGの解像度変更 ←現在の720を1080にできると期待が高まったが、ただのアップスケーリングかも?検証待ち
*MotionJPEGのフレームレート変更 ←増加できるかは不明。好きな数への減少はできるようになるかも。例えばtime laps制作用に極端に遅いフレームレート等(例:1fps)
*MotionJPEGの色空間の変更 ←通常のYV12(4:2:0)からYUY2(4:2:2)へ。期待大
*MotionJPEGのビットレート向上 ←10Mbps以上の転送速度を持つカードが必要で、かつカメラ内再生は不可? 記録時間も限られる。
*音声関連の向上(ビットレート、サンプリング) ←値の変更は可能だが、カメラ内再生が不可となる。
今のところは、こういう状況だと思われる。
1週間ほどDvxuserのフォーラムをROMしてきたが、毎日新しい情報が出てきて、古い情報が塗り替えられていくのがわかる。
非常に活発に動いている。
より少ないリスクで確実なメリットを得たいと思ってずっと待ってきたが、そろそろ作例も出てきたし試してみることにした。
結論を先に述べると、AVCHDに関してはかなり使えるファームウェアとなっている。
そして一番大きいのは、何度でもやり直せる機能がついているということだ。(無茶をしすぎてカメラが壊れない限り・・・)
では、簡単に使用方法と私が試したパッチの説明をメモする。
※私のつたない英語力で海外掲示板を読解しての記載なので、誤訳、間違いがあるかも。
【手順】
1. ptool最新版3.37dとパナ公式パッチをダウンロードし、それぞれ解凍する。
2. ptool.exeとGH1__132.binを同じフォルダに置く。
3. ptool.exeを起動し、GH1__132.binを開く。
4. 必要なパッチにチェックを入れ、値を入力する。→何にチェックを入れどんな値を入力したかちゃんと控えておくこと。
5. saveボタンを押し、GH1__●●●.binという名前で保存する。
→●●●には3桁の数を入れる。
初回は現在の自分のカメラのファームウェアバージョンから1増えた数(半角)を記載。
例えば、現在v.1.21ならGH1__122.bin
※2回目以降は、「Version Compare Patch」の機能にチェックを入れていれば、001以上であればどんな数でもOK。
ただし、これも必ず.binファイル名の来歴を控えておくこと。
6. カメラで初期化したSDカードをPCに挿し、5で作成したbinファイルをルートディレクトリに保存。
7. カメラのバッテリーをフル充電後、6のカードを挿して、再生ボタンを押す。
8. 「ファームウェアをバージョンアップしますか?」→OK
9. しばらく待ち、通常の撮影画面に戻ったら、設定/ファームウェアバージョンの確認
本体が0.0と表示されれば成功。
10.SDカードを必ずフォーマットしてから撮影を開始する。
【ファームウェアを何度も当てなおすために】
GH1のファームウェアに関する規則は簡単で、カメラが認識している現在のパッチよりも大きなバージョンを表す.BINでないと受け入れないということである。
つまり、パナとしてはバージョンダウンは認めないということ。
必要なのは、現在のカメラのバージョンを確認して、それより大きいバージョンのBIN(ファイル名も中身も)を作ってやることである。
これに関係するパッチは2つ。「Version Change」と「Version Compare Patch」である。

→初回Version Compare Patchにのみチェックをいれ、GH1__●●●.BIN(現在のバージョン+1以上であればなんでもOK)として保存する。
→カメラが認識するバージョンナンバーは0.0となる。
→2回目以降もVersion Compare Patchにのみチェックを入れ続ける。
*初回の状態で、カメラのファームがv.1.32の場合
→初回は「Version Change」にチェックをいれ、増加数1を入力。また「Version Compare Patch」にもチェックを入れておき、GH1__133.BINとして保存する。
→カメラが認識するバージョンナンバーは0.0となる。
→2回目以降はVersion Compare Patchにのみチェックを入れ続ける。
このVersion Compare Patchというのが実装されたことで、カメラにバージョンナンバーを常に0.0と認識させることができるようになった。
これにより、何度でもパッチをあてなおしできるということだ。
【元の公式ファームウェアv.1.32への戻し方】
ptoolを通さないで公式ファームウェアのGH1__132.binをそのまま当てる。
→ファームウェアバージョンが1.3と表示されれば成功。
以上が基本的な使い方。
続いて、私が試した具体的なパッチ設定について。
MotionJPEGに関しては、ビットレートを80Mbpsにするだの、解像度を1080以上に上げるだの、色空間を4:2:2にしてより階調豊かでダイナミックレンジの広いものにするだの、非常に魅力的なのだけど、いかんせんまだ実験的段階であると思われる。
なので、とりあえずAVCHDに関するパッチにチェックをいれ、実際に試してみた。
*Version Compare Patch
*Native 24p/25p
*Video bitrate adjustment FHD/SH:50000000
*Video bitrate adjustment H:50000000
*Video bitrate adjustment L:16000000
*Overall bitrate adjustment:52000000
*Limited bitrate adjustment:60000000
*1080p GOP:12
Video bitrate adjustmentに関する4つのパッチの相関関係は不明だが、いろいろな組み合わせを試した結果、上記のように4つの値を入れるのが一番結果が良かった。
(一番危険だったのは、vbaFHD/SHのチェックを抜いたバージョン。
Hモードで撮影したところ、カメラがフリーズして電源ボタンも効かなくなった。バッテリーの抜き差しで回復したが。)
なお、Dvxusersの開発者たちの話題によると、GH1のH264圧縮の特徴はBフレームを作らないことのようだ。IPPPPP・・・というふうに続くようで、Bがない分同じ絵のクオリティを保つためにより多くのビットレートが必要になってくる仕組とのこと。
つまり、mudと呼ばれる圧縮破綻の原因は明らかにビットレート不足だそうな。
なのでビットレートを上げることによってかなりmud減少は改善されるはずとのこと。
これにより、FHDではパナ公式のデフォルト状態では平均8〜12Mbpsの最大17Mbpsくらいだったのが、平均17〜44Mbpsくらいをたたき出すようになった。
そして、FHDのビットレートを上げた効果についてだが、草むらだとほとんどmud減少でディティールがつぶれてしまっていたが、ptoolパッチを当てた後はそれがまだ見られない。
720サイズのSH、Hに関しては、デフォルトからの変更は見られない。ビットレートがあがった様子もない。
720サイズのLに関して、なぜか若干ビットレートが上がっており、平均10〜18Mbpsくらいになっている。
720に関してはもうちょっと設定を見直す必要があるのだろう。
私は開発版の3.37dを使っているのだが、Video bitrate adjustment H,Lというのは実験的機能であるとのこと。
ひょっとすると安定版の3.36に戻して、それから本家掲示板に上がっている設定に合わせる方がうまくいくのかもしれない。
まぁもう少し情報が必要。
さて、あと注意点だが、本家掲示板でも上がっているとおり、上記設定でもカードエラーで録画が停止することがある。
その条件は以下のようである。
*ssが1/50以上、1/125を上回る。また絞りは絞ってパンフォーカス気味。
*絵柄が細かい。動く被写体、またカメラが動く場合
*AFを使う
つまり、情報量が多いところでAFを用いるとだめなようだ。私はまだ14-140mmキットレンズでは試していないが、手ぶれ補正もカードエラーにつながることがあるらしい。
回避方法は、ssを遅くして細かい絵柄をなるべくぶらすようにするか(この方法は暗所撮影しか無理だが)
もしくはAFを切ってMFで撮るかである。
ネイティブ24pだが、私のテスト環境(手持ち)では今のところpulse(脈打ち)はわからず、いい感じである。
カメラ内再生も、SDカードをDIGAに差し込んでのTV再生も可能である。
しばらくはAVCHDをいろいろな場面で使ってみようと思う。